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思い掛けなかった昼食が現れた(第61日、つづき4)

19××年10月5日(木)曇り後うす曇   

■思い掛けない昼食

 午前11時30分、さあ、出発だ。元気に歩いて行こうぜ!

 30分後、ドライブインの前にやって来た。その外にあるベンチに腰を下ろさせて貰った。しばらくそのまま休憩を取る積りでいると、ぼくのそんな姿を見た店の人が出て来て奨めてくれる。

 「中へ入って休みなさい」

 お茶を出してくれる。ナシ一個を4等分したものを出してくれる。まるでぼくがここにやってくるのを待ち構えていたかのようだ。

 「お昼まだでしょう?」

 ライス一皿に沢庵二切れ、なめこ、豆腐の入った味噌汁も出してくれる。

 まるでぼくの腹の中を見透かしていたかのようだ。徒歩の旅の途中での思いがけない親切! 美味い。


 正午50分、お礼を言って辞去した。心も新たに歩いて行こう、更に歩いて行くのだ。気持ちにもエンジンが掛かり、上機嫌で出発。


 舗装道路。右側は海を見ながら、左側は山であったり谷であったり、杉の木の見事な眺め、上ったり下ったり、空模様を気にしながらも、たった今飲んできた水、お茶、味噌汁の液体が全部汗となってダラダラと顔から滴り落ちる。汗を掻きながら、とにかくどんどんと 快調に、快適に歩き進んで行った。


 午後2時15分、門前の町に着く。時間的にはまだ早かったので、そのまま先へと行くことにした。が、この頃から肩の荷が重く感じられ、足の歩み具合も遅くなりがち、忘れていた足の甲の痛みも急に思い出したかのように戻って来た。ここ両日、両足は酷使されっ放しなのだ。




       *    *

 痛みに堪えながら、それでも男鹿駅には午後5時45分、暗くなって着いた。駅の待合室は夜中の12時には閉まるという。

 午後7時頃まで長椅子に横たわっていたが、そのままここに居ても仕方ない、どうせここを寝場所とすることはできないのだからと自分を納得させ、外へと身柄を移す。どこかその辺に格好の寝場所を探そう。
 

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ハートが浮き上がってくるコーヒーカップとか、、


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