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車は、、、止まった!! 夜は神社に泊まった!!(第58日、つづき2)

19××年10月2日(月)晴れ

■車は停まった

 ちょっと下り坂になった、見通しの利く道路に出て、後から接近してくるダンプカーにどうせ止まらないだろうと思いながらも手を挙げる。

 と、どういう風の吹き回しだろうか。
あの図体の大きい車、速度を次第に落とし今にも止まりそうな気配だ。

 おお、止まった! 

 信じられない。

 信じられないけれども、止まった! 

 止まってくれた。必死な思いが通じたのか。止まってしまった!


 「あのう、能代まで行きたいのですが・・・・・・・・・」

 当初、大館までの積りだったのが、能代へと目的地を変える、と言ってもそこで、能代で何か特別なことをするというわけでもない。旅のコース、その過程でしかない。だが、車は能代までは行かず、その手前の町、二ツ井(フタツイ)までだった。

 それでも相当長い距離を移動したことになる。午前10時〜11時25分まで。

 ダンプカーに乗る前と同じ調子で歩いて行く。やはり希望はある。昼食はリンゴ1個とホットドックパン(中身なし)1本だけだ。


       *   *

 午後1時5分、能代まであと16km。と手を挙げると乗用車が止まる。能代市内まで難なく来てしまった。午前1時5分〜1時28分まで。乗り込むと同時に運転者さんから質問を受ける。

 「ヒッチハイクですか?」

 「ええ」

 「ヒッチハイクの目的は何ですか?」

 目的? う〜ん、色々と答えることが出来ると思うなどと言いながら、その目的とは何なのか、とちょっと自分に向かっても同じ質問を繰り返しながら、答えるに先立っては慎重に回答を用意しなければならない、と答える前に少しく時間を取ってもったいぶっている。いや、自分でも目的が実はハッキリしていなかったとでも言えようか。

 「話せば長くなりますが」と言いながらこれからでも遅くはないかな、哲学的な考察でも始めようかなともちょっと思ったが、車の中で哲学するのも何となく場違いを感じてしまった。

 「要するに、若い時の思い出としたい」

 簡潔にそう答えた。 まあ、その通りだが。




 ■宿は神社

 男鹿半島に向かって歩いて行く。能代から入口の大曲までは13km。歩ける所まで歩いて行こう。

 午後2時40分、浅内に入る。本日はにわか雨が何度となく繰り返される。その度に3、4回と雨宿り。

 午後4時20分、国道左側上の方に傾きかけたような神社を見つけ、埃っぽい板張りの本殿の中に入ってここで一泊することに決めた。

 午後5時40分、こういう所には誰も来ないだろうと見定めて寝場所を決定しているのだが、ご夫婦で見回りに来た。許可を取る。

 「もう寝る所もない、ここで泊らせて下さい」

 「火の元だけ気をつけて」

 「ええ、気を付けます」

  雨が激しく降り出す。午後7時、寝入る。



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