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青森までの道は長かった(第52日、つづき)

19xx年9月26日(日)曇りのち雨   

■青森までの長い道のり

 背後から、木材を積んだドラックが猛スピードですっ飛んでくる。その勢いに身の危険を感じて道路の端に身を寄せ通過するのをじっと待っていると、運転台の運転手さん、手招きをして前方で止まる。「乗って行け」ということらしい。


 急いで駆け寄る。乗せて貰った。眠いので話し相手が欲しかったとのこと。大畑と八戸との間を往復している。 午前10時17分から約1時間。


 青森まであと41kmの所で下車。午前11時20分。道路が特に狭く感じられる。


 野辺地の海岸線沿いの道路を歩きながら、そろそろ昼だなあ、それに少し疲れてきたなあ、休憩を取るのに適当な所はないかなあ、と思いながらやって来た。


 そこは神社だった。その境内に一人、腰を下ろす。ビスケットを食べながら、地図、ガイドブックとにらめっこ。目の前、前方、下の方は黄色く実った稲畑、遥か向うの方には八甲田の山々なのだろうか、それに鉄道鉄橋に 電車または汽車が時々思い出したが如く走り去って行く。風も冷たく、半袖だから尚更寒気を感じた。



 午後1時半、重たい腰を上げ、再び歩き出す。

 気がついた時には国道4号線に沿って既に一時間半も歩き続けていた。途中、休憩を20分間取った。


 午後3時半に本日、2台目の車を捕まえた。青森市内にちょっとだけ入った所までだった。雨が降り出し、青森の中心へと急いで歩く。が、余り早く着いても所在無いのが常、気が変った。ゆっくり歩いて行くことにした。途中でお店に寄ったり、また夕食の積りでデパートの食堂で久し振りに100円のラーメンを食べたりした。




 午後6時23分、雨がネオンに照らし出される中を通ったりしながら、青森駅にやっと着く。

 すぐ待合室へ行き、腰を下ろし荷も背中から外して自分の側に下ろす。ここの待合室は結構広く、両隅にはテレビがそれぞれ互いに競争しているかのごとく、そんなにボリュームを上げなくとも聞えると思われるのに必要以上の音声で束の間の視聴者の奪い合いをやっているみたいだ。寝入れる時間が来るまで、そんな待合室で辛抱強く待っていた。




 今、真夜中の零時。全然寝入ることが出来なかった。しかも追い出されてしまった。長いこと待っていたのに、そんなことだったら最初からそうするつもりだったのだが、こうなったら外で寝るしかない。どこへ行こうか。






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