由良ドライブインに出戻り（つづき）

温泉に浸かりながら今後の行動を思い遣っていた。あの由良ドライブインにもう一度戻って行って、泊めさせて貰おうか。そうだ、泊めさせて貰う。

「また来なさい。何時でも泊めて上げるから」

先日、と言うか昨日別れた時の、そんな言葉がはっきりと耳に残っていた。その言葉を信じて、自分勝手かなと思いながらも泊めさせて貰う積りでいた。

ドライブインに戻って行くにはまだ時間的に早過ぎる時刻に思えた。時間を潰すために、温泉郷内を散歩がてらゆっくりと走り回ったり、そこを発ってからも海岸線の道路をゆっくりゆっくりと、実は寒かったのだが、恰も景色を楽しむかのように、少し走っては止まったり、また少し走っては止まるという風であった。途中、「海の中の釣堀」を目にした。


　午後４時を過ぎると薄暗く、寒さも身に染みて来た。

午後４時５０分頃、昨日宿泊を断られた鶴岡ＹＨの建物とはどんな風かと見物がてら近寄って行って見た。帰ろうとすると、そこのヘルパーが自転車で下って来た。

「おお、これは珍しい」と話し掛けてくる。

　何が珍しいのか!?
　　

行こうか行くまいか、泊めてくれるだろうか、と道路沿いを走りながらも着くまでは色々と躊躇ったり、自分を責めたり、でも午後５時１０分、お目当てのドライブインに到着してしまった。つづく→

人気blogランキングへ
Googleで検索

---